2019/12/19 WebLog
~ 「楓」と「カエデ」 ~
もう紅葉(こうよう)も終わりの季節だが、紅葉の代表格、楓(フウ)とカエデについて触れてみる。
どちらも秋に紅葉し、葉の形も似ているが、体系的には全く違う植物です。
まず「カエデ」だが、これは ムクロジ科(旧体系ではカエデ科) カエデ属 の総称で、
紅葉スポットなどでは、ハウチワカエデやイロハモミジがよく目に付く。
イロハモミジが一番よく見ると思われるが、手のひら状に先端が5~9裂する葉を持つ。
(写真、詳細は外部リンクへ)
ハウチワカエデは、その名のごとく、葉がの先端が団扇状に浅く9~11裂する。
(写真、詳細は外部リンクへ)
次は「楓」だが、読み方は「フウ」。一般的には「カエデ」と読みたいが、それは後程...
フウは、フウ科(旧体系ではマンサク科)の植物で、日本には、フウとモミジバフウがある。
(他にもあるのかどうかは、分かりかねます。悪しからず...)
【 フウ(楓) 】
フウは、中国南部や台湾が原産で、江戸中期に台湾から日本に入ってきた。
葉は3裂し、別名、タイワンフウ(台湾楓)、サンカクバフウ(三角葉楓)とも呼ばれる。
(写真、詳細は外部リンクへ)
【 モミジバフウ(紅葉葉楓) 】
モミジバフウは、アメリカ原産で、大正時代に日本に入ってきた。
葉は5~7裂し、それこそモミジ(イロハモミジ)にそっくりだが、モミジより一回り大きい。
これも原産国から、別名、アメリカフウ(アメリカ楓)と呼ばれる。
モミジバフウの方がよく紅葉する様で、公園や街路樹、校庭などでよく見かけます。
もしかしたら「アメリカフウ」の表記がしてあって、そちらの呼び名の方が有名かも...
(写真、詳細は外部リンクへ)
以上が「フウ」と「カエデ」の説明だが、私は最近まで全くの勘違いをしていた!
「楓」の字は、フウがカエデに似ていて、紅葉もすることから、
「楓(カエデ)」から「フウ(楓)」の名前が付いたと思っていたが、実際には全くの逆だった!
元々「カエデ」は「槭」と表記していた。しかし、
「槭」が常用漢字外である事が関係するのか、いつからか「楓」の字を「カエデ」と読むようになった。
それと、カエデがフウに似て、同じ様に紅葉する事から、「楓」の字を「カエデ」と読むようになった。
と言う事をどこかのサイトで見たが、諸説ありって所ではないか... (^^;)
なお、台湾(中国)から「楓」の表記で入ってきたフウだが、
最近は中国でも「楓」をカエデの意味で使っているとか... えっ(-_-;)?
日本と中国どちらが先だ???
以~上~!
p.s.
手持ちの写真が無いので、私がいつも使ってるサイト「四季の山野草」に頼りました。
(分類体系は、1998年以前のクロンキスト体系が使用されている様です。)
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