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窒息したり、溺れたら

  意識の無い場合などの対処法は頭にたたき込んでおきましょう。



  ■意識の確認
    呼びかけたり、肩をたたくなど刺激を与え、近づいて良く見て反応があるかを確認
    して下さい。
    反応の無い場合、
      周囲に人がいる場合、救急車の手配を頼んで、心肺蘇生を行って下さい。
      1人の場合はまず心肺蘇生法を1分行ってから、救急車を呼びます。

  ■気道の確保
    意識が無いときには、のどの奥の筋肉が後ろに落ちて気道を塞ぐので、仰向けにして
    気道の確保を行います。
    1歳未満の場合、
      ひたいに手をあて、反対の指1本であご先を上にあげ、軽く頭を反らせる。
    1歳以上の場合、
      ひたいに手をあて、反対の指2本であご先を上にあげ、軽く頭を反らせる。

  ■呼吸の確認
    自分の頬を子どもの鼻と口に近づけて、6〜10秒以内で呼吸の有無を観察します。
    ・胸の動きは十分か?
    ・呼吸音がはっきり聞こえるか?
    ・息の出入りを感じられるか?

  ■回復体位
    吐物などでの窒息を防ぐ為、まくらなどを使って横に顔を向けておく。または、上側の手を
    あごの下に入れてあごを前に出す。
    大勢を保つ為、上側のももを90度に曲げ、後ろに倒れないようにする。
    

  ■人工呼吸
    気道を確保した状態で、
    生後4週間未満の場合、
      子どもの口と鼻を一緒に自分の口でおおいます。
      胸が軽くふくらむ程度に、1秒かけて吹き込みます。
    生後4週間以上、1歳児未満の場合、
      子どもの口と鼻を一緒に自分の口でおおいます。
      胸が軽くふくらむ程度に、1〜1.5秒かけて吹き込みます。
    1歳児以上の場合、
      子どもの口を自分の口で覆います。 この時、気道確保時のひたいの手で鼻をつまむ
      胸が軽くふくらむ程度に、1〜1.5秒かけて吹き込みます。
    ※胸がふくらまない場合は、異物が詰まっている可能性があるので、異物の除去を行う。

  ■異物の除去
    1歳未満の場合、
      乳児の頭が体よりも下になるように、自分の片腕にうつぶせにして乗せ、手のひらで
      アゴを支えます。
      肩甲骨と肩甲骨の間を力強く5回程度叩き、異物が排出されたかどうか注意深く
      確認する。
      

    1歳以上の場合、
      幼児の頭が体よりも下になるように、抱きかかえるか、太ももの上に乗せる。
      肩甲骨と肩甲骨の間を力強く5回程度叩き、異物が排出されたかどうか注意深く
      確認する。
      

  ■心臓マッサージ
    生後4週間未満の場合、
      胸骨の下半分の部分を、中指と薬指で、胸の厚さの3分の1くらいがくぼむまで垂直に
      圧迫する。
      1分間に120回の速さで、「心臓マッサージ3回→人工呼吸1回」を繰り返す。
    生後4週間以上、1歳児未満の場合、
      胸骨の下半分の部分を、中指と薬指で、胸の厚さの3分の1くらいがくぼむまで垂直に
      圧迫する。
      1分間に100回の速さで、「心臓マッサージ5回→人工呼吸1回」を繰り返す。
    1歳児以上の場合、
      胸骨の下半分の部分を、片方の手のひら付け根で、胸の厚さの3分の1くらいがくぼむ
      まで垂直に圧迫する。
      1分間に100回の速さで、「心臓マッサージ5回→人工呼吸1回」を繰り返す。

  ■循環サイン確認
    「呼吸の確認」に加え、咳や動きがあるかを見ます。6秒数える間に確認する。


異物を飲み込んでしまったら

  誤飲の際は、水や牛乳を飲ませ吐かせるのが原則ですが、例外もあるので注意しましょう。

  応急手当(応急措置)のポイント
タバコ何も飲ませないのどの奥を刺激してすぐ吐かせる。吐かせる
病院へ
大部分の医薬品等水や牛乳を飲ませるのどの奥を刺激してすぐ吐かせる。吐かせる
病院へ
バラジクロル・ベンゼン・ナフタリン・防虫剤等水を飲ませる防虫剤等は油に溶けやすく、毒物の吸収を早めるので牛乳は飲ませない。吐かせる
至急病院へ
除光液・灯油・ガソリン・ベンジン等の揮発性物質何も飲ませない吐いたものが気管に入り、肺炎等を起こすので吐かせない。吐かせない
至急病院へ
トイレ用洗剤・漂白剤等の強酸・強アルカリ牛乳や卵白を飲ませる無理に吐かせると食道等の粘膜を傷めるので吐かせない。吐かせない
至急病院へ
金属・ボタン電池何も飲ませない医師に相談し、便の中に出てくるのを待つ。電池は胃の中で溶ける事があるので医師に相談する。吐かせない
病院へ
    ※吐かせる時は、舌の奥を指、スプーン、安全なへらなどで押し下げます。

  病院に連れていく時のポイント
    @何を飲んだか?
    Aいつ飲んだか?
    Bどれだけの量を飲んだか?
    C顔色が悪いなど、いつもと違う事はないか?
    Dけいれんを起こしていないか?
    E意識ははっきりしているか?
    F誤飲したものの容器、袋、説明書などを持っていく

  判断が付かない場合は下記へ
大阪中毒110番 072-727-2499(無料) 365日 24時間対応
つくば中毒110番 029-852-9999(無料) 365日 9〜21時対応
たばこ専用電話 072-726-9922(無料) 365日 24時間対応(テープによる情報提供)
    ※通話料は通常通りかかります。


やけどをしたら

  まず、流水などで痛みがなくなるまで十分に冷やします。
  早く冷やし始めるほど効果があるので、服の上からでもかまわず冷しましょう。
  あわてて服を脱がすと、皮膚がはがれる事もあり、感染症の可能性も出てきます。
  服の上からまず流水で冷しましょう。
  水ぶくれはつぶさないようにしましょう。

  皮膚が赤くなった程度のやけど
    範囲が小さく赤くなった程度なら、まず流水で十分に冷し、痛みがとれれば清潔な
    ガーゼなどで覆うようにしましょう。

  低温やけど
    湯タンポやカイロなど比較的温度の低いものに長時間触れたためにできたやけどは、
    小さくても皮膚の奥までやけどが進行しています。
    冷しながら、すぐ病院へ連れていきましょう。

  範囲が広い時、深い時
    氷を入れたビニール袋や冷たいタオルで冷しながら救急車を呼びましょう。
    重症の場合は服を着せたままにしましょう。


頭を打ったり、打撲をしたら

  頭を打った時
    傷口から出血している時の手当は、ガーゼで傷口が閉じるように圧迫し、安静にして
    様子をみましょう。
    意識が無い、吐く、けいれんがあるなどの場合、すぐ救急車を呼び、吐しゃ物による
    窒息を防ぐため、顔を横に向けて窒息しないようにします。
    呼吸が無い場合は、「窒息したり、溺れたら」の通りにして下さい。
    頭を打った時はその場で症状が出なくても、1〜2日は注意して様子を見ましょう。
    念のため病院に行く事をお勧めします。

  体を打った時
    腕や足を打った時は、冷たいタオルで打った部分を冷します。
    また、おなかを強く打った時は、衣類をゆるめて、安静にして病院へ連れていきましょう。


出血したり、骨折したら

  すり傷、引っかき傷の時
    傷口が泥や砂などで汚れている時は、傷口を洗い流し消毒をしておきましょう。

  出血の時
    ガーゼで傷口が閉じるように圧迫しましょう。大部分の出血はこれで止まります。
    出血がひどい時は、病院へ連れていきましょう。

  骨折した時
    骨折とはっきりわかる時は、必要に応じて衣類を切り開き、副木をあて、骨折部を
    中心に前後の関節を固定し、できるだけ早く整形外科へ行きましょう。
    副木は骨折部の両側の関節を超える長さで固定。割りばし、ものさし、鉛筆、板、
    木の枝、傘、ステッキ、ストック、毛布、シーツ、バスタオル、座ぶとん、新聞紙、雑誌、
    ダンボールなどを使用する。



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