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窒息・溺れなどの事故に注意しましょう!

  窒息による事故
    0歳児ではベッド内で布団、シーツ、枕、枕カバーなどが口や鼻をふさいでしまう事
    による窒息事故が多く起きています。
    吐いた物や食べ物をのどに詰まらせる事も多く、ゴム風船などの異物を詰まらせて窒息
    する事もあります。

    防止法・アドバイス
      特に柔らかいベッドや布団は窒息死の原因になる事があります。
      うつぶせ寝をさせたり、重い布団を顔まで被せたりしないように気をつけましょう。
      ベッド内にひも、ビニール袋、タオル、むいぐるみは置かないようにしましょう。
      食事はゆっくり良く噛んでたべさせましょう。また、のどに詰まりやすいもの(もち等)
      は小さく切る(ちぎる)など工夫しましょう。

  お風呂場などでの事故
    お風呂場で遊んでいるうちに浴槽に落ちたり、親が洗髪中ばどで目を離したすきに
    浴槽に落ち、溺れてしまう事もあります。
    また、浴槽用浮き輪による溺水事故もめだちます。
    1歳児の溺死の多くは浴槽で起きていますので、注意が必要です。

    防止法・アドバイス
      お風呂場には外鍵をかけるようにしましょう。
      また、2歳になるまでは、入浴後は浴槽の水を抜いておきましょう。
      入浴中も子どもから目を離さないようにしましょう。

  洗濯機、バケツ、洗面器などによる事故
    小さな子どもは、バケツや洗面器に溜まったわずか10〜20cmくらいの水でも
    溺れてしまいます。

    防止法・アドバイス
      選択が終わったら必ず水を抜いておきましょう。
      バケツや洗面器で水遊びをしている時は、子どもを一人にしないようにしましょう。
      盲点ですが、トイレ(水洗・洋式)で溺れるケースもあります。
      トイレのドアはしっかり閉めましょう。

  プールや川、池、海などでの事故
    夏場にはプールや川、池、海などで遊んでいるうちに落ちたり、深みにはまって
    溺れる事故も多くなります。

    防止法・アドバイス
      水遊びをするときは必ず大人が付き添いましょう。
      また、水辺で遊んでいる子どもからは目を離さないようにしましょう。
      最近、家庭用プールが安価で出回っていますが、これらも子どもからは目を
      離さないように気をつけましょう。


転落・転倒などの事故に注意しましょう!

  寝返りによる転落事故
    寝返りをうつようになるとベビーベッドやソファーなどから転落する事故が多くなります。

    防止法・アドバイス
      ベビーベッドの柵は必ず上げ、マットレスと枠の間には隙間が無い事を確かめて
      下さい。
      やむをえずソファーなどに寝かせる時は、ソファーの下に座布団などの柔らかいもの
      を敷きましょう。

  階段やベランダ、窓からの転落事故
    階段からの転落や、ベランダの柵の隙間からすり抜け転落する事故も珍しくありません。

    防止法・アドバイス
      階段には必ず安全マークの付いたベビーゲートを設けましょう。
      ベランダの柵の間隔は確認して置きましょう。必要なら、必ずベランダ側の戸は
      施錠して下さい。
      ベランダや窓のそばには踏み台になるような物は置かないようにしましょう。
      ベランダや窓からの転落は致命的です。風呂場や玄関など思いもよらない所にある
      踏み台なるような物など、考えられる対策は全てしておきましょう。

  子ども用ハイチェアによる転落事故
    体力の発達によりテーブルの下の幕板を足蹴りしてハイチェアごと後方に転倒したり、
    立ち上がって転落する事があります。

    防止法・アドバイス
      必ず備え付けのベルトを留め、乗り降りは大人がさせるようにしましょう。
      また、子どもを一人で座らせたままにしないで下さい。

  浴室・洗面所などでの転倒事故
    浴室・洗面所でのお湯やシャンプーなどで濡れた床にすべって転倒し、けがをする
    事故があります。

    防止法・アドバイス
      ハブラシ、箸、フォークなどを口にくわえて転倒すると大変危険です。
      口にものをくわえて歩き回る事のないよう指導しましょう。


やけどによる事故に注意しましょう!

  ポットや炊飯器、ストーブやアイロンなどによる事故
    やけどで多いのが電気ポットによる事故です。
    炊飯器やスチーム式加湿器の蒸気、ストーブ、アイロンに触れたり、コンセントに
    ヘアピンやおもちゃを差し込み、感電する事故もみられます。

    防止法・アドバイス
      ポットや炊飯器は子どもの手が届かない所に置きましょう。また、コードの配置に
      気をつけ、余分なコードを巻き取っておくようにしましょう。
      ストーブの周りは柵で囲み、子どものいる所ではアイロン掛けは避け、コンセント
      にはコンセントカバーを付けましょう。

  電気あんかや湯たんぽなどによる事故
    電気あんか、湯たんぽ、使い捨てカイロ、電気カーペットなどは、長時間使用し続ける
    と低温やけどを起こす事があります。

    防止法・アドバイス
      低温やけどは見た目以上にひどくなる事があります。
      子どもが寝たら、あんか類は取り出すようにし、カーペットの電源は切るように
      しましょう。

  お湯や熱い食べ物による事故
    調理中や食事中に子どもがテーブルクロスや電気コードを引っ張って、テーブル上の
    コーヒーやラーメンをひっくり返し、やけどをする事故も多く見られます。

    防止法・アドバイス
      テーブルの隅に熱いものを置かないようにしましょう。
      テーブルクロスは使用しないようにしましょう。
      また、熱いもの(熱湯など)を持って移動する場合、子どもの近くを出来るだけ
      避けて通りましょう。

  火遊びによる事故
    花火やライターによる事故が起きています。
    ゆかたでの花火は、袖や裾に燃え移る事があるので注意しましょう。
    ちょっと目を離した隙に、やけどをするケースがあります。

    防止法・アドバイス
      花火の時はバケツ一杯の水を用意しておきましょう。
      マッチやライターはつい使いっぱなしになる事があるので、あらかじめ置き場所を
      決めて、使用後は必ずそこへ戻しましょう。


誤飲・異物の混入などに事故に注意しましょう!

  タバコによる事故
    家庭内で異物を飲み込む事故では、親の吸うタバコを食べてしまう例が最も多く
    見られます。置き忘れたタバコや、灰皿の吸い殻を誤って食べる事故が起きています。

    防止法・アドバイス
      タバコの誤飲事故は、物をつかんだり、口にもっていったりする生後5か月から
      1歳までの次期に多発しています。
      子どもの目に触れず、手の届かない場所に保管しましょう。

  殺虫剤や薬品、洗剤、化粧品などによる事故
    殺虫剤や薬品、洗剤、化粧品、灯油なども子どもの手の届く場所にあれば、
    事故を起こす原因になります。

    防止法・アドバイス
      特に危険性の高い薬品類は、子ども手の届く場所には置かず、鍵のかかる場所
      に保管しましょう。
      また不要になった薬品類は、早めに処分しましょう。

  ピーナッツやアメなどによる事故
    こんにゃくゼリーをのどに詰まらせて窒息死する事故が起きています。

    防止法・アドバイス
      3歳未満の子どもには、ピーナッツなどの豆類やアメは軌道に入って危険ですから
      与えないようにしましょう。

  ビー玉、ビーズなどによる事故
    尖ったおもちゃで口を切ったり、ビー玉、ビーズ、ネジ、電池ケースのふたを開けて中の
    ボタン電池を飲み込んだり、小さな部品を耳や鼻に入れるなどの事故が起きています。

    防止法・アドバイス
      おもちゃはデザインよりも安全性を重視して選びましょう。
      安全マーク(STマーク、CEマーク)も目安になります。
      子どもの口に入ってしまう大きさでないか確認しましょう。
      「対象年齢」「注意事項」もよく読みましょう。


外傷や打撲、骨折などの事故に注意しましょう!

  ドアや窓などによる事故
    幼児が玄関ドアなどのちょうつがい側の隙間に手を入れていることに親が気付かずに
    ドアを閉め、幼児が手を挟まれ切断に近いケガをする事があります。

    防止法・アドバイス
      市販の隙間防止カバーなどを利用するのもよいでしょう。

  テーブルや家具などによる事故
    つかまり立ちや伝い歩きをしているうちは、室内のテーブルや家具の角に頭や顔を
    ぶつけてケガをする事があります。

    防止法・アドバイス
      特に大ケガしそうな場所には、クッション材を取り付けるのもいいでしょう。

  台所、リビングでの事故
    台所は、いろんな場所でやけど、切傷などの危険がたくさんあります。

    防止法・アドバイス
      基本的に台所はベビーゲートを付け、立入禁止としましょう。
      扉内に危険はものの入っている場所には市販の安全ロックグッズを使用するのも
      いいでしょう。

  道路や遊び場などでの事故
    屋外で遊ぶようになると道路でころんだり、ブランコや滑り台、ジャングルジムなどから
    落ちてケガをする事も多くなります。
    また、立ち上がらせようと腕を強く引くと脱臼の恐れもあります。

    防止法・アドバイス
      小さいときから外で遊ぶ時のルールをしっかり教えましょう。
      のびのびと遊べる範囲内で、子どもの行動をよく観察し、危険はないか日頃からの
      注意も必要です。


外出時の事故に注意しましょう!

  歩行中や自転車に乗車、同乗中の事故
    歩行中に多いのは、子どもの車道への急な飛び出しです。
    また、自転車に子どもと二人乗りして転倒し、頭を打つ事故や、子どもの足が車輪の
    スポークに巻き込まれる事故があります。

    防止法・アドバイス
      道路では必ず手をつないで、親が歩道の車道側を歩きましょう。
      一緒に歩く際、子どもにどんな行為が危険か、どこに危険が潜んでいるか説明
      しながら歩くのもいいでしょう。
      自転車の幼児座席に子どもを乗せるときは、SGマーク付きのヘルメットをかぶせ
      ましょう。
      三人乗りについては、安全確保の基準を満たす自転車に限ってが6歳未満の
      子ども二人を乗せる事ができます。

  自動車に乗車中の事故
    ドアやパワーウィンドウで手や指を挟んだり、夏の閉め切った車内に子どもを残し、
    脱水症状で死亡する事故もあります。
    また、親が子どもを乗せて運転中の自動車事故も少なくありません。

    防止法・アドバイス
      ドアやパワーウィンドウを閉めるときは声かけなど、十分気をつけましょう。
      後部座席の子どもが前のドアに手を挟むケースもあります。
      いくら短時間でも、子どもを一人で車内に残してはいけません。
      悲しい事故の例は後を絶ちません。
      6歳未満の幼児には必ずチャイルドシートを使用しましょう。
      (道路交通法で義務付けられています。)
      チャイルドシートの取り付けは説明書をしっかり読み、出来るだけ後部座席に、正しく
      取り付けましょう。取り付け後は、正しく安全に付けられているか確認しましょう。
      また、チャイルドシートに子どもを乗せる際、ベルトが肩などに正しくかけられて
      いるか、緩くないかなど確認しましょう。

  ベビーカーなどによる事故
    ベビーカーの開閉時に子どもが手を挟んでケガをしたり、ベビーカーが吊り下げた
    荷物の重みで後ろに転倒する事故があります。

    防止法・アドバイス
      子どものいない場所で開閉し、シートベルトは必ず締めましょう。
      ベビーカーは両手で押し、注意散漫になる携帯電話使用はやめましょう。
      やむをえない場合は一旦止まりましょう。

  回転扉や自動ドア、エスカレーター、クーハン、ショッピングカートなどによる事故
    幼児が回転扉や自動ドア、エスカレーターに挟まれたり、引き込まれる事故、クーハン、
    ショッピングカートから転落する事故が増えています。

    防止法・アドバイス
      ゴムの靴はエスカレーターに巻き込まれやすいので注意しましょう。
      クーハンは小さい赤ちゃんを連れて外出するのに便利ですが、表示をよく読み、
      取り扱いには注意しましょう。
      ショッピングカーには年齢制限や注意事項が書いてあるものもありますので、
      正しく使いましょう。


他にもこんな事に気をつけましょう。

  家の中は安心の空間と思われがちですが、危険がいっぱいです。
  「窒息・溺れ・転落・転倒・やけど・誤飲・外傷(打撲、骨折)」をキーワードに、家族全員
  で常に気をつける習慣を身につけましょう。

  危険なものは高いところや置いたり、扉内、引き出しに収め、市販の安全ロックグッズを
  使用したり、取っ手を外したりと工夫をしましょう。
  (大人が不便になるのは目をつむりましょう。)

  道路ではもちろん、公園でも遊具の安全な使い方、ルールを教えましょう。
  また、近所に崖、川、池、土砂置き場、工事現場などの危険地帯があれば、立ち入らない、
  近づかないなどの指導を徹底しましょう。



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